規矩術とは建築の屋根などの垂直水平ではない部材を正しく組み立てるための技術で、規矩準縄という道具を使い各部材に加工するための墨を付けます。
規=ぶんまわし(円)矩=まがりかね(直角)準=みずもり(水平)縄=すぐなわ(直線)
世界に目を向けると似た技術は各地にあり、フランスではこれをL’art du trait(線の芸術)と呼んでいます。僕がカナダで会ったPatrick Mooreはフランスで修行を修めL’art du traitを英語に翻訳して教えるプライベートスクールを開いていました。Learn Practical Stereotomy at The Professional School of Practical Stereotomy (schoolofstereotomy.com)
異国の地で想像もしていなかったすごい技術に出会えたことは(しかも、ぼんやりと、なんか面白いことないかなぁとカナダに行ってい時に)今思い返してみても、なんてツイてたんだろう、と思います。ワクワクしっぱなしの日々でした。
ありがたいことにPatrickはオンラインコースも開設して教えているので、日本に帰ってからも少しずつ勉強を続けています。
こんなことやっているんです、と会う人にいろいろ言っていると面白がってフランス規矩術を使った仕事を頼んでくれる人がちらほらいます。